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⑧-2マルチSteamer
熱盤のタワミについて
熱盤の表面には、貼合された段ボールシートが、ウェイトロールの荷重によって、熱盤の熱を段ボールシートに伝達しています。この熱盤は、肉厚、鋳鉄製の内部に蒸気を入れた熱箱です。温度が一定である熱盤上に、坪量の異なるライナ、両面・複両面段ボールが通過します。その時に、熱盤の表面から熱を奪います。奪われる熱量は千差万別である。つまり熱盤の表面温度は一定ではありません。ただし、熱盤の裏面温度は一定です。熱盤の表面と裏面とでは、温度差が生じます。裏面よりも温度が低い表面は、収縮が発生致します。つまりこれが熱盤の「タワミ」です。
(A)は段ボールシートの幅方向に対して均一に熱を与えます。
(B)は中央部にスキマが生じ、ウェイトロールで押えても段ボールシートの中央部は加圧されません。その結果、熱の伝達が悪く、段頂の糊が相手ライナに浸透接着される前に糊が乾いて接着不良となります。厚物ライナの複両面段ボールを高速で貼合せした時には、この現象が大きく現れます。反対に薄物ライナを使用した場合は、この現象は現れません。
これを解決する方法として、(C)ウェイトロールにクラウンを付けます。クラウンの大きさは一定ではありません。特に熱盤入口から5~6枚目までは、クラウン付のウェイトロールが必要です。この後(2群・3群)の熱盤のウェイトロールはストレートで結構です。
熱盤のタワミを解消する方法として、ウェイトロールに代えてエアー加圧・加圧バー(サーモバー)などがあります。